ゆるっと身支度

新しい年の朝の洗面台の前に立ち、鏡の中の自分と目が合う。
「おいおい、またシワが増えたな」と苦笑いしながら、
ふと、”正月や 冥土の旅の 一里塚 めでたくもあり 
めでたくもなし”の蕪村の句が頭をよぎります。
お正月を迎えた喜びと、人生の終わりを実感する悲哀を感じます。
「めでたくない」終活を、「ゆるっと身支度」したいものです。

終活というと、「まだ早い」「重い」「気が進まない」
と三拍子そろって敬遠されがちです。
身支度は、今日を気持ちよく過ごすため整える準備作業。
終活も同じで、“未来の自分や家族が困らないように整えておく”
ただそれだけのことです。

家族と話すのも、”ゆるっと身支度”のひとつ
「もしものとき、どこに何があるかだけ伝えておくね」
「この写真は誰にあげようかな」
「銀行の通帳はこの引き出しにあるよ」
「保険の書類がどのファイルか」
これだけでも、残された家族はずいぶん助かります。

写真やアルバム、古い手紙。
これらを見返す時間は、ただの片付けではなく、
心の身支度 でもあります。
「この写真は孫にあげよう」
「この手紙はもう手放してもいいかな」
「このアルバムは残しておきたい」
自分の人生をそっと撫でるような時間です。
涙が出ることもあるけれど、
それもまた、ゆるっとした終活の大事な一部。

終活という言葉は重いけど、
ゆるっと身支度”のための小さな準備。
– 家族と少し話す
– 引き出しをひとつ整える
– 写真を数枚見返す
– 物をひとつ手放す
そんな小さな積み重ねが、自分と家族を助けてくれます。

終活も、波が寄せては返すように続く人生の中の
波のひとつではないでしょうか。
ゆるっと、今日も元気に、楽しく生きていきましょう。

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